iPod touchから技術バカなヒーロー達の気配を感じる

届いたiPod touchを1週間使い倒して感じた事。
これを作ったエンジニアにとって、再生フォーマットとか、使いやすさとか、プレイヤーの革新とか、そんなのはどうでも良かったんだろう。
多分、touchを作ったエンジニアが考えたのは、唯一つ。


未来っぽい個人端末を作りたい。


ただそれだけ。
UIの洗練性とか、ジョブスの思想とか全部後付け。
やりたい事に理由付けないとお金でないしカッコつかないから。
でも本当は、スタートレックとかスターウォーズに出てきそうな、触るだけで操作できる、イカス映像端末を作りたかっただけ。
何故かって?
それが欲しいから。それ以外に理由なんて要らないでしょ?


「ほら、あるじゃん、SF映画とかに出てくるアレ!触るだけで操作できる個人端末ってすげえほしくね?」


多分、その一念だけで、企画を通して、試作を繰り返して、営業の注文を泣きながら織り込んで、生産ラインのエラーに四苦八苦して、作った。
だって、普通に考えて、ビデオプレイヤーにアドレスブックなんて要らない。
あの機能は、付加価値のためにiPhoneから省かなかったんじゃない。
どこのSFだって、個人端末を操作すれば、写真付きで誰かのプロフィールがスクリーンに表示されるだろ?


日本人のエンジニアがHMDを開発しようとしたら、必ず片目だけのフレーム設計で、何とか対人認識機能を実装させようと躍起になるはず。
だって、測ってみたいでしょ。戦闘力。


これは俺が勝手に妄想しているだけ。けど、どこの国のエンジニアだって根っこは大して変わらない。
技術バカの作るモノは、なんだって面白い。